2016年12月30日

“Anybody can be anything!” 合同ゼミ 映画『Zootopia』鑑賞会

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(1日目)

12月21日に氏家・島田・畠山合同ゼミで、映画『Zootopia』を鑑賞しました。

『Zootopia』は2016年公開のディズニーのアニメ映画で、登場するのはすべて動物。体力自慢のマッチョな動物たちに交じって、警察官になる夢を叶えたうさぎのジュディが奮闘する物語です。とても楽しく可愛らしい映画で、上映中に何度も学生たちから大笑いの声が出ました。

でも、この映画、楽しいだけではなくて、たくさんの深い意味が込められています。

映画史がご専門でディズニー映画にも詳しい畠山宗明先生からは、最近のディズニー映画が楽しさを保ちながらも社会の多様性(“みんな違って、みんないい”)を描こうとしている、との解説がありました。なるほど、大きさや形も違うさまざまな動物が一緒に生活しているのを見ると、違っていることがとても自然のことと感じられますね。また、主人公のジュディ(うさぎ)とニック(きつね)がドタバタしながら協力して事件を解決していく姿は、ハリウッドの“バディもの”(2人組警察官のコンビなど)の影響が見られる、とのことです。

英文学がご専門の氏家理恵先生からは、文学の視点からの解説がありました。

登場する動物たちは、周囲の動物たちからの先入観(決めつけ)にイラついたり傷ついたりしています。「うさぎはかわいいけれどおバカさん」「きつねはずる賢くて信用できない」「ひつじは善良でおとなしいけれど自分では何もできない」「おおかみは狂暴でおそろしい」等々。『イソップ物語』以来、多くの物語で積み重ねられてきたイメージですが、『Zootopia』では登場する動物たちはこの“決めつけ”をひっくり返していきます。

文学的に言うと『Zootopia』は物語全体が「寓意(ぐうい)」となっているそうです。動物の物語を見ても、観客はそれを動物の物語としてではなく、自分たち自身の、人間の物語として見ている、つまりたとえ話として見ている、ということです。

ちなみに『Zootopia』というタイトルは、Zoo(動物園)+Utopiaの造語です。Utopiaとは、16世紀を中心に活躍したトマス・モアという英国の著述家の著作のタイトルであり、「理想の場所、あってほしい世界」を表す言葉です。アメリカ大衆文化史にも詳しい畠山先生によると、アメリカ人の自意識の中ではUtopiaとはアメリカそのものであるのだとか。タイトルにも何重ものひねりが入っているのですね。

皆さんもぜひ、冬休みのこの時期に『Zootopia』を観てみませんか。

♯ゼミ ♯ズートピア ♯Zootopia


posted by Obeikun at 23:31| 埼玉 ☔| 授業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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